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『タクシードライバー』の感想と紹介

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タクシードライバー (字幕版)

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ポール・シュレイダー
出演者:ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター
配給:コロムビア映画
公開:1976年

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ネタバレあり

簡単なあらすじ

ベトナム帰りの元海兵隊員であるトラヴィス・ビックルは、タクシードライバーとして生計を立てていた。日々、孤独に苛まれているトラヴィスは徐々に狂人と化してゆく…。

『タクシードライバー』とは、マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスターの代表作であり、カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品です。

先日、同監督の作品『沈黙-サイレンス-』を観てきたので、久しぶりに『タクシードライバー』を観直してみました。初めて観たときは、ハッピーエンドだと思っていたのですが、たぶんこれ、全然ハッピーエンドじゃないです

新しい発見があり、二度目でも十分楽しめました。やはり映画は何度か観てみないと駄目ですね。

キャスト

『タクシードライバー』といえばロバート・デ・ニーロとジョディ・フォスターです。

スコセッシ監督とのタッグが多いロバート・デ・ニーロは、本作でも素晴らしい演技を見せてくれます。彼の演じたトラヴィスは、完全にヤバい奴でした。デニーロの演技力がなければ、トラヴィスのような狂人は出来上がらなかったのではないでしょうか

そして、当時まだ13歳だったジョディ・フォスター。彼女は本作のアイリス役で、アカデミー助演女優賞にノミネートされました。受賞には至りませんでしたが、この若さでノミネートされただけでも驚異です。

トラヴィスという人物

『タクシードライバー』の主人公であるトラヴィスにはモデルとなった人物がいます。それは、殺人犯のアーサー・ブレマーです。彼の日記には孤独に怯える様子が書かれていたそうです。トラヴィスはアーサー・ブレマー同様、孤独に怯えています

トラヴィスは、この孤独から抜け出すために努力はしているのです。一目惚れしたベッツィーをデートに誘ったりして、孤独から向けだそうとしているのですが、あまりに自意識過剰な性格のせいで全く周りが見えていません。

そんなトラヴィスの、相手のことを考えない行動にベッツィーは軽蔑し、結局、振られてしまうのです。ここからトラヴィスは狂人と化していきます。この徐々に狂人と化していくトラヴィスを演じた、ロバート・デ・ニーロは本当に素晴らしかったです。怒鳴ったり暴れたりはしないのですが、危ない雰囲気の目つきや行動は名演技でした。

トラヴィスを変えてしまった要因の一つは周囲の環境だと思います。欺瞞と犯罪がはびこる夜のニューヨークでタクシーを走らせていれば、色々汚いものが見えてくるでしょう。そんな環境に憤っているトラヴィスは、こんなクズどもは消してほしいと思っているのです。しかし、これはトラヴィスの主観の話、かなり自己中心的な考え方です。彼は自分中心でしか物事を捉えられないのです。

トラヴィスは、娼婦として働くアイリスという少女に出会います。彼女に普通の生活に戻れと説教をするのです。この事からわかるように、トラヴィスは一般的な道徳を心得ています。ではなぜ、彼は狂人になってしまったのでしょうか。

ベトナム戦争から帰還して、不眠症と孤独に苦しめられていたトラヴィスは、たぶん、「もっと俺を見ろ!」とか「周りはクズばかりだ!」といったような孤独と怒りに囚われていたのだと思います。ベッツィーとの件が引き金となり、大統領を暗殺するという愚かな考えに至ってしまったのです。

しかし、この計画は失敗してしまいトラヴィスは急遽、アイリスのいる売春宿を経営している男たちをターゲットに変更します。男たちを葬ったトラヴィスは、少女を救った英雄として讃えられ、無罪放免で釈放されます。

結果として英雄になったトラヴィスですが、彼が狂人であることは変わりありません。簡単にターゲットを変更したということは、注目を集められれば誰でも良かったということです。大統領を暗殺すればベッツィーに見てもらえる。売春宿の男たちを殺せばアイリスに見てもらえる。

そしてその後、意趣返しのようにベッツィーを振り、颯爽と去って行きます。この姿は非常に格好いいのですが、最後にバックミラーに写されるトラヴィスの目は狂気をはらんだままでした。また孤独に苛まれることがあれば、彼はまた殺人を犯すかもしれません。

トラヴィスは子供のような純粋さと、狂気を持った不思議な魅力のあるキャラクターです。

まとめ

『タクシードライバー』はマーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター、彼ら全員の魅力が遺憾なく発揮されている映画です。バーナード・ハーマンによるサックスの音楽も素晴らしいので、ぜひ、この映画をご覧になってみてください。

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