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世界最大級の人災『バーニング・オーシャン』の感想と紹介

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監督:ピーター・バーグ
脚本:マシュー・マイケル・カーナハン、マシュー・サンド
出演者:マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、他
配給:KADOKAWA
日本公開:2017年4月21日

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ネタバレあり

簡単なあらすじ

BP社の石油掘削施設ディープウォーター・ホライゾンでは126人の作業員が働いていた。安全よりも利益を優先したBP社の幹部は、セメントチェックを省略し、減圧試験で異常を確認したにも関わらず作業を強行させてしまうのだった…。

『バーニング・オーシャン』とは、2010年に起きたメキシコ湾原油流出事故を題材とした実話に基づく映画であり、この事故は”世界最大級の人災”と言われているほど大規模なものでした。

私は『美女と野獣』を観るために映画館へ行ったのですが、”世界最大級の人災”という謳い文句がどうしても気になってしまい急遽予定を変更。気づけば『バーニング・オーシャン』のチケットを握りしめていました。

前情報をほとんど仕入れることなく観ることになったので、あまり期待はしていなかったのですが期待以上には楽しむことができました。感想を一言で言うなら「映画館で観ると、面白さが倍増する映画」です。

この映画は、音と映像による緊迫感が良く出来ています。ですので、映画館の巨大なスクリーンと大音量で視聴すると楽しめるでしょう。

本作は実話を元にした映画ではありますが、事件の原因や追求、作業員たちのドラマという面は希薄であり、パニック映画の緊張感や緊迫感を楽しむのが正解なのかなと思いました。

メキシコ湾原油流出事故について

メキシコ湾原油流出事故とは、2010年に実際に起きた事故であり約78万キロリットルの原油が流出数百億ドルの被害規模だそうです。一億ドルを日本円で換算すると約110億円ですから、とてつもない規模の被害を出したことがわかります。

自然環境や金銭だけではなく、現場にいた作業員も行方不明者11名負傷者17名の被害を受けました。経費の削減と作業の遅れからくる焦り、今までも大丈夫だったのだから今回も大丈夫だろうという怠慢が招いた、まさに”世界最大級の人災”だったのです。

人間は慣れると大雑把なっていく生き物ですけど、危険物を扱う巨大施設で怠慢はあかんでしょ…。

『バーニング・オーシャン』の良い点、悪い点

まずは良い点から。前述したとおり映像と音ですね。物語の序盤から、「もうすぐ事故が起きるぞ!」と語りかけてくるような演出。減圧試験が始まると、視聴者の不安感はピークに差し掛かります。海底の地面が揺れ、圧力のかかったパイプが、ボゴッ!バリバリ!メリメリ!

思わず「危ないから、やめてくれ!」と叫びたくなるほど不安感を煽る演出がうまかったです。そして案の定、事故が起きてしまうのです。このあとも派手な演出が続きます。むしろここからが本番で、溢れ出した原油で人間が吹き飛び、大爆発が起こり、辺り一面火の海に…。

もちろん私は現場にいたわけではありませんし、事故のことは詳しく知らないのですが、少し誇張しているのではないかと思ってしまいました。しかし、パニック映画としては、現場の悲惨さが伝わる良い演出だったと思います。

やはり大音量で聞かなければ、迫力が半減してしまうので映画館で観ておいてよかったです。カメラワークがコロコロ落ち着きなく変わる演出も、周りの状況がわかりにくいという欠点はありますが、混乱状態を伝えるという点では十分アリだったと思います。

ここまでが良かった点です。続いて悪かった点。

実話が元になっているのもかかわらず、一体何が起きていたのか?どうしてこうなってしまったのか?登場人物たちの繋がりや性格は?

こういった疑問の説明が不足しています。「皆さん、この事故のことご存知でしょ?」と突き放されてしまった感が否めません。説明してほしかった情報や人間関係を観ることはほとんどできず、なんだか絶叫アトラクションに乗っていた気分です。

印象に残ったのは登場人物はいるのですが、映画的になっていなかったというか…悪いところだけドキュメンタリータッチで、ただ淡々と実際にいる人物を演じていただけのように見えました。

実話を題材に選んだのなら、もっと濃い内容を見せてほしかったです。

まとめ

『バーニング・オーシャン』は音と映像が長所であり、不安感を煽る演出や爆発などの破壊描写は一級品です。しかし、メキシコ湾原油流出事故の原因や顛末、事故に遭遇した人物たちの気持ちを深く掘り下げているわけではないので、そこが不満点でもありました。

とにかく迫力のある映画を求めている人におすすめ。上映時間は107分と長い映画ではないので、気軽に観に行ってはいかがでしょうか。この作品の魅力である音と映像を、最大限に楽しむために映画館へ足を運んでみてください。

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